「アナログエフェクターをマルチノックダウンして約30年後、単品エフェクターに再ノックダウン」。
シリーズ最終回は、MAXONのオートワウ、MAXON Auto Filter AF-9を再ノックダウン。
最終回なので、写真いっぱい撮りましたw
AF-9の原型は → コレ。
マルチ化していた時のパネル部分。SENSとPEAKはスライドボリュームだったので、アルミケースを加工するのが大変だった。丸い穴を複数開けて、それを鉄ヤスリでつなげてキレイに仕上げるのだが、そこまでやるのは面倒なので、回転式の、つまり普通のボリュームポットにする。
抵抗値が同じものを使えばいい。
外した基板類。配線を忘れないように写真を撮りまくり、メモもたくさん書く。
何色の配線がどこにつながっているか、を全部記録する。このAF-9は2つのポットの他にトグルスイッチが3つあって、他のエフェクターより配線が多いからだ。
配線が多いとスペースが嵩張りそうなので、ケースはタカチのTD8-11-5という、高さがあるアルミダイキャストケースにした。これを買ってきて、平面のサイズをA4の紙に取る。エンピツで外枠をなぞるだけだ。それをスキャナで読み込み、それを基にしてツマミ・スイッチ・ジャックの穴開け位置を決める。MAXONロゴはネットで、なるべく大きくキレイなものを探す。
写真加工系やお絵かき系のソフトで直線を縦・横に引きながら配置を考える。
オリジナルっぽさを意識して、こんな感じにする事にした。
これを紙に印刷すると、原寸大になる。切り抜いてアルミケースに貼る。完成イメージを確認。
円の内側で直線が交差している部分に、センターポンチを打ち込み、電動ドリルのガイド穴を付ける。いきなりドリルを当ててもすぐにズレるので、小さな凹みを付ける為だ。
紙を剥がして、センターポンチの跡を電動ドリルで穴開け。最初は1mm、次は2mm、3mm・・・と1ミリづつ大きくしていく。1.5mm、2.5mm・・・って時もある。1mmづつ刻んだ方が良い。いっぺんに大きな径のドリルで開けると、必ずズレてしまい、思った位置に穴が開かない。
ボクは1mm~10mmまでのドリルセットを使ってる。
また、正確には電動ドリルではなく、充電式のインパクトドライバーだ。なので、ドリルの刃は丸軸ではなく、六角軸のものを用意している。
穴のサイズをご参考に書いておきます。実際には現物と合わせる必要があるけど、ボクはこのサイズを一気に開けてから、リーマーで微調整・更に拡大してます。
・LED穴…6.5mm(5mmLED用ソケットのサイズ)
・ボリュームポット…7.0mm
・フットスイッチ…12.0mm
・ジャック…10.0mm
・DCジャック…13.0mm
穴開けの時はアルミ屑がけっこう出るので、外でやった方が良いでしょう。ボクはベランダに新聞紙をたくさん敷いてやってます。けっこうな騒音になるので、作業は休日の日中のみにしてます。
それと、アルミの屑や、万一ドリルが折れて飛んでくる可能性もあるので、ゴーグルや不要になったメガネをした方が良いと思います。アルミを吸い込みたくなければ、マスクもした方が良いでしょう。それと、ドリルの刃を触ったり、ケースを手で押さえながら作業するので、ゴム等で滑り止め加工された軍手もしておいた方が良いです。とにかく、良く気をつけて作業しましょう!
穴を開けたら、耐水ペーパー(ヤスリ)で、水を付けて磨きます。塗装のノリを良くするために細かなキズを付ける作業です。
ボクは平らな部分のある木片にペーパーを巻きつけて、縦に磨いてます。
最初は粗め#200位、次に#400位、最後に#1500位とだんだん細かくしていきます。
これもベランダに新聞紙を敷いて、汚れてもいいバケツに水を汲んで、ゴム手袋とマスクをして作業します。
終ったら中性洗剤で良く洗って乾燥させて、穴をマスキングテープでふさぎます。
(穴開け~塗装は写真に撮って無いけど、他の記事でも書いてたりするので、それを参考に。)
アルミケースにラッカースプレーの付きを良くする為に、メタルプライマーというスプレーを吹き、乾燥したらもう一度吹く。
乾燥したら白色をスプレー。数回に分けて乾燥したら塗装、を繰り返す。全体に白くなるまで。
これは目的の色の発色を良くする為に下地として白色を塗ってます。
その後に目的の色、アイボリーを塗装。乾いたらスプレー、乾いたらスプレー。
なんだか、たまご豆腐みたい(笑)
次回はクリアラベルで作ったデカールを貼ります。